別れた恋人と復縁なんかしなくていいし、ヨリなんて戻さなくていい

大好きだった恋人と別れた直後(特に振られた場合)、私たちがまず考えるのは「復縁したい」「ヨリを戻したい」という気持ちです。

失恋直後の辛さの真っ只中で、「あの人が帰って来たなら」という思いにすがりつくようになってしまい、頭の中がその考えで埋め尽くされてしまったりするわけです。

なんと日本には、復縁のために「工作員」(!)を雇って「復縁工作」をするような人までいるらしく、それを生業にしている方もいると聞くので、やはり失恋直後の私たちの、ヨリを戻したいというパワーは驚くべきものです。

恋愛コーチングの業界でも、「別れた恋人と復縁する方法」というような謳い文句で、別れた恋人とヨリを戻すための方法論を説く人たちもいます。

…ですが、これは本当に当人にとってベストなのでしょうか?

私は、失恋から立ち直るときには「復縁なんかしなくていい」「ヨリなんか戻さなくていい」と考えています。

というよりも、別れた恋人とヨリを戻すというのは失恋から立ち直るということとは違うと思います。

確かに、失恋の辛さを一時的に解消する方法としては別れた恋人を取り戻すのが最も理にかなっているように見えますよね。彼/彼女がいなくなったから今とても辛いのだから、彼/彼女を取り戻せばその辛さもなくなるのだ、というわけです。

…ですが、それはあくまで一時的な応急処置ではないでしょうか。長期的に見れば、ヨリを戻すのが必ずしも賢い解決法ではない理由がたくさんあります。主要なものを挙げてみると;

・一度別れたカップルはまた同じ理由で別れることが多い

統計的に一度別れたカップルは同じ理由でまた別れる事が多いです。もちろん、その時にまた同じような失恋の苦しみが待っているわけです。…悪く言えば、来たるべき終末を先延ばしにしているにすぎないかもしれないわけです。

・別れた後に元のサヤに戻っても、もう以前とは同じ関係には戻れない

別れた恋人とまた付き合うというのは、単純に別れる前の関係に戻る事だと思ったら大間違いです。一度振られてしまうと、「またいつ振られるかわからない」という不安を抱えて交際することになってしまいます。それによって素直に自分の思った事を表現できなくなったり、余計に気を使わなくてはならなくなったりします。

また、振られた辛さから「何でもするから」「悪い所は全部直すから」などとすがって復縁した場合、相手は以前よりも自分勝手に振るまい、あなたへの扱いを悪くしてもよいということになってしまうことも珍しくありません。


このように、別れた恋人とヨリを戻すというのは長期的に見て失恋からの本質的な回復だとは言えないと私は考えます。その代わりに、私は失恋を「もっと素敵な自分になるためのチャンス」だと捉えるのがいいと思っています。

この辛い失恋を機に、もっと素敵な恋人をゲットできるような自分になる。失恋くらいで寝食を忘れるくらいに傷ついてしまうような自分とサヨナラする。仕事、美容、恋愛力、人生の全ての側面でよりよい自分になる。失恋をそういったポジティブなチャンスに変えるには、恋人との別れを受け入れ、前を向いて次に進む態度が不可欠です。

一度別れた恋人との復縁は、また自分の生活と精神を振られた時と同じサイクルに引き戻し、本質的なレベルアップをする機会を失ってしまうことでもあると思うのです。


P.S 復縁をしない、本当に次のステップに行く失恋からの回復の道筋については失恋から立ち直る本を参照してください。もっと多くの復縁をしないでいい理由が、細かく解説されています。