男が大嫌いなセリフ② 「あの娘、可愛くない?」

エンターテイメント企画第二段は、「あの娘、可愛くない?」です…(「あの娘」でなく「あの子」、と書くのでしょうか? ここでは「あの娘」に統一します)

バリエーションとしては、「~ちゃんってカワイイよね」「あの人、本当美人だよね」「ああいう子、タイプでしょ?」などがあります。(最後のヤツはひどすぎます…)

「あの娘、可愛くない?」は、男が最も聞かれて困る質問の一つだといっても過言ではありません。

「こいつはただ聞いているだけなのか?」「どういう意味で言っているんだ?」「一体、正解は何なんだ!?」と、ただ困ってしまうわけです。

というのも、「あの娘、可愛くない?」には、(またしても)色々なサブコミュニケーションが含まれている可能性があるからで、当然、男には、そういう意味なのかを読み取り、正解を導き出し、正解を上手く実行する、という面倒な仕事が課せられるわけです(笑)。

当然、「あの娘、可愛くない?」の最も一般的な翻訳は「あの娘、私よりかわいい?」というものになります。それに対する回答は簡単です;

女:「あの娘、可愛くない?」(あの娘、私よりかわいい?)
男:「別に普通じゃない?」(そんなわけないじゃん)

…美しい答えですね(笑)。これがデート中であったら彼女はルンルンの気分になって彼の腕に組んでいる手の力も強くなるというものです。しかし、もしその女性が明らかに彼女よりも可愛い場合はどうなるでしょうか?

もちろん、この場合でも上と同じ回答が可能です。もはや模範解答ではないにせよ、何点かはもらえる可能性があります。ただし、一切のためらいを廃さなくてはいけません;

女:「あの娘、可愛くない?」(あの娘、私よりかわいい?)
男:「別に普通じゃない?」(かわいいけど…お前の事が好きだよ)

…一切のためらいを廃した事で、彼の真心が伝わるわけです。ただ、あまりにもヒドイ質問にたじろいで、すこしでもためらいを出してしまうと;

女:「あの娘、可愛くない?」(あの娘、私よりかわいい?)
男:「別に普通じゃない?」(明らかに可愛いだろ…でも、本当のことを言うとあとが恐いからね…)

となってしまいます。それでも、「一応気を使ってくれた」男性に対してポイントをあげる女性もいることでしょう。ただ、もはや正解とは言いがたくなってしまうわけです。何よりも、明らかに嘘をついているというのが男性の良心を呵責するだけでなく、あるタイプの女性からは「何で嘘つくわけ?」といったあまりにも理不尽なリアクションを引き出すことすらあります(笑)。したがって、この場合の正解は;

女:「あの娘、可愛くない?」(あの娘、私よりかわいい?)
男:「そう? 俺のタイプではないな」

おぉぉぉ(笑)。美しい答えになりました。嘘も大分ソフトになって、世界の平和は保たれました。ただし、世の中には平和主義者だけが住んでいるわけではありません…こんな鬼のような女性はどうでしょうか;

女:「あの娘、可愛くない?」(あの娘、私よりかわいい?)
男:「そう? 俺のタイプではないな」
女:「タイプじゃないかもしれないけど、可愛いことは可愛いよね?」

…非道いです。ここまでくると、男性の頭の中にあった、「何でそういうことを聞くのか?」という問いは、「なんでこんな目に俺が会わなきゃいけないんだ?」に変わっていくことでしょう。しかし、上には上がいるものです;

女:「あの娘、可愛くない?」(あの娘、私よりかわいい?)
男:「そう? 俺のタイプではないな」
女:「もし、私と付き合ってなかったら、あの娘と付き合いたい?」

…あんまりです(笑)。本当に、なんでこんなことを聞くのかというのは女性の謎の一つですが、こんなことを聞かれた日には、男性は今すぐにその場からダッシュで逃げたくなる事でしょう。

ただ、これまでのパターンは最初の「あの娘、可愛くない?」を「あの娘、私よりかわいい?」に翻訳した場合です。実はもう一通りの翻訳がありえて、それは、その女性の髪形やファッションなどを、彼女が本当にかわいいと思っていて、彼が好きだったら自分もチャレンジしてみたい、というような場合です。(ちなみに、「あの髪型ってかわいいと思う?」も、説明なしに聞かれたら同じように面倒です…)

ただ、最初に「あの娘、可愛くない?」と聞かれた段階でどう翻訳していいのか分かる事はありません。男性にとってはそれだけでも面倒臭いのですが、そこから発展するコミュニケーションの方向性全てが面倒臭いわけです(笑)。したがって、一般的にはこうなるでしょう;

女:「あの娘、可愛くない?」
男:「あ…そう?」(めんどくせえなあ、逃げてえなあ)

…そうです。「あの娘、可愛くない?」は男の大嫌いなセリフです。