最近、日本でも晩婚化の傾向が進んでいますよね。
男も女も、30代で独身なんて珍しくありませんし、40代で最初の結婚をする方も多くいらっしゃいます。
多くの独身の方が「理想の相手」を探すのに四苦八苦しているのに対して、10代、20代の若い世代で「いい相手が早く見つかりすぎた」というような（贅沢な？）悩みがを持つ方がいます。
この間、私の知り合いのデーティング・コーチが20代の女性に受けた恋愛相談はこんな感じです；
私は今の彼と長い間付き合っています。彼は優しいし、精神的にも経済的にも安定していて、とても素敵な人です。もちろん私は彼が好きですし、彼も私のことが好きで、とても大事にしてくれます。
でも、私はよく彼との別れを考えます。彼と別れたら、他の素敵な人と付き合うことができるんじゃないかと考えたり、他の魅力的な男性を見ると、浮気しちゃいたいと思う事もあります。
彼氏のいない友達には、「バカじゃないの、贅沢な事言ってるんじゃないわよ」と言われますが、今の彼氏に満足しているにも関わらず他のタイプの男性に目がいってしまうのはいけないことなのでしょうか。また、今の彼氏を捨てて他の男性と付き合ったら後悔するかもしれないと頭では分かっているのですが、同時にもっと楽しい事が待っているような気もします。どうすればいいのでしょうか？
…どう思いますか？
彼女の話によると、２０代の同世代の友達で同じように感じている人が多いようです。つまり、「理想の恋人」はあまりにも早く見つかりすぎて、本当にこの人が「運命の人」なのかわからない、というわけです。
もっといい人がいるんじゃないか？ もっと違うタイプの人と付き合ったら楽しいんじゃないか？
こんな思いが、経験の浅い彼女たちの頭のなかをグルグルと回りつづけるわけです。
恋愛は辛いものである、という概念がドラマや映画などのメディアによって巷にあふれていて、あまりにも楽に素敵な恋人が見つかると、逆に不安になってしまうのかもしれません。
これは女性だけに限ったことではなく、男性でも同じです。むしろ、今までの常識では男がそういった問題を持っている事に大して女たちが文句を言うという構図が当たり前でした。最近はむしろ逆になりつつあるというのが流れなのかもしれません。
「悪い男」「悪い女」に振り回されて傷だらけにならないと、「恋愛」をしている気がしない。ダメな男、ダメな女と付き合って懲りないと今隣にいる恋人の良さがわからない。素敵な恋人がいても浮気をする贅沢な若い恋人たちが恋愛に本当に欲しいものが何なのか気づいた時、まだ周りに素敵な独身者は残っているのか。
晩婚化が進む背景には、若い世代の持つ恋愛に対する幻想というものも関わっているのかもしれません。
