**読者からの恋愛相談**
HEROさん、僕は最近あたらしい彼女ができました。 仲良くはしているのですが、ひとつ気になっています。
それは彼女がデート代を一円も出さないということです。
二人で遊びに行くと、食事や映画のチケット、タクシー代、休憩するために入ったカフェまで全部僕が持ちます。
彼女は、払う素振りも見せません。財布を出す仕草すらしません。おごってもらうのが当たり前のように思っていると思います。
男が女におごるというのはなんとなくの空気としてあるような気もします。例えば飲み会で男の方が多く出すとか、バーでカクテルを一杯おごるというのは僕もわかりますし、ぜんぜんいいです。泊まる時のホテル代を払うのもわかります。
ですが、付き合ってる彼女に何から何までおごるというのは大変です。
僕は平均的な収入しかないので、毎週末2万も3万も使ってられないのです。
僕はケチなわけじゃないと思います。二人が楽しい時間を過ごすことがお金より大事だと思っていますし、だから彼女に払えと言ったこともありません。
何も割り勘にしようというわけではなく、例えば食事を僕が払ったら彼女がその後の飲み物をおごってくれるとか、そういったことでも大分違うと思うのですが、ケチな男と思われるのが嫌で彼女に言えません。
どうすればいいでしょうか?
(武蔵野市 アキラさん)
**HEROの答え**
とても重要で、男女問わず多くの人に関わる問題ですね…伝統的に、男性が会計を済ませるというのが常識であるという文化は数多く存在してきました。
なぜそんなことになったのかというと、昔は男性が仕事をして、女性が家を守るというような文化が支配的だったからです。
つまり、女性は(外での)仕事をしてなかったので、単純にお金がなかったわけです。
もし働いていても、男性よりも大分低い賃金で働くというのが一般的でした。
したがって当然、男性が女性におごるというのが一般的になったわけです。
しかし21世紀の現在、男女は平等です。
女性の方が高等教育を受けている確率が高かったり、たくさん給料をもらっていたりします。
それなのに、まだアキラさんが言うような、「なんとなくの空気」として男性が払うというような価値観が残っていたりするわけです。
そこで、アキラさんの彼女のような、「男が払って当たり前」だと思っている女性たちに一言いっておきます…
…いい加減にしろ!
アキラさんの彼女が失業中であったり学生であったりしない限りは、割り勘にはしなくとも、食事はおごってもらったから、その後バーで一杯おごるとか、映画のチケットを買ってもらったから、ポップコーンとコーラは出すとか、そういうような気遣いがあってしかるべきだと思います。
それは、金銭の問題でなく心の問題だからです。
恋愛は一人ではできません。二人の関係に、お互いが貢献しなくては成り立たないわけですが、アキラさんのような状況だと、自分だけ貢献していて、彼女が何も貢献していない、というような印象になってしまいます。男性側としては、「この人は、一緒に関係を作っていく気がないのかな」というような印象でしょう。それは繰り返しますが、金額の問題ではないわけです。アキラさんのメールを読めば、ただのケチで言っているのではないのがわかるはずです。
たまに、「自分にどれだけ金をかけるかどうかでその男を見る」などと言う悲しい女性を見かけますが、男性にどれだけおごってもらったかではなく、独立した大人の女性としてどう振舞うのかというところに女性としての矜持を見出すのが大人の格好よさというべきではないでしょうか。ちゃんと働いて、お金もカードもそのスタイリッシュな財布に入っているんですから。
「あの男は全部払わないから器が小さい」「男が払うっていう常識も知らないのかしら」と言うならば、男性側からすれば「男が払うのが当たり前だと思っている女こそが非常識で失礼だ」となると思います。
したがって、アキラさん、あなたが彼女に言うべき事は……
「俺は君の恋人であって、ATMじゃないよ」
…もちろん、自分の言葉にアレンジして、上手くいってくださいね。