「運命の人」は本当にいるのか?

「運命の人」という言葉があります。

結ばれる事があらかじめ(超人的なパワーによって)決まっている相手、というような意味で、よくポピュラーな恋愛メディアで見かける言葉です。

「ああ、この人はひょっとして、私の運命の人かもしれない」とか、「ああ、いつになったら、私の運命の人に出会えるのかしら」というような感じで漫画やドラマの人物がよくいいます。(実際の大人はあまり口にしませんよね 笑)

「運命の人の見分け方教えます」とか、「運命の人と出会う方法はこういうものです」といったポピュラーな「恋愛アドバイス」の類いもあるようですが、そもそも「運命の人」は本当にいるのでしょうか。

デーティングコーチとして世界中の人の恋愛を見てきて言えるのは、運命の人だと思えるような相手はいるという事です。ただ、それが巷で言う「運命の人」とは少し意味が違います。「とても相性のいい人」というのが実情に合った表現かと思います。

では俗にいう「運命の人」は実情とどう違うんでしょうか?

「運命の人」に関する思い違い①: 超人的なパワー(赤い糸)によって結ばれる事が決まっている
…決まっていません。恋愛は、どんなに相性がよくても、お互いの努力が必要です。

二人がお互いに、自分の人生や心のバランスをとりつつ、さらにお互いを思いやったり、お互いを自分の人生に組み入れていったりというような努力が必要で、それは毎日こつこつと、長い間かけてやっていくものです。

一人の「この人だ!」という人に会ったらあとは自動的にうまくいく、というようなことは残念ながらありません。

「運命の人」に関する思い違い②: 世界に一人しかいない
「運命の人」には一生で一回しか会えないとか、世の中に一人しかいないとか、そんな印象がありますよね。

「運命の人」というのは実際は「とても相性のいい人」という方が実情にかなっています。ラッキーなことに、これは一人でなく、世の中に何人もいます。


この事実から学べるのは、私たち大人の恋愛では、ドラマや漫画、ラブソングの歌詞のような運命の人を信じて待ち続けるような態度はゴミ箱に投げ捨てて、恋人と素敵な関係が築けるように積極的に努力しようということです。

本当に相性のいい人と出会って、お互いに努力して素敵な関係を作れた時に、「ああ、この人が私の運命の人なんだな」としみじみと思うのはとても素敵ですよね…